ドラえもん
おばあちゃんのおもいで


1970年、「小学三年生」 11月号掲載、小学館発行

信じてくれるの? うたがわない?


もう一度、おばあちゃんに会いたい。
(まだ読んでない人のために)

 藤子不二雄Fの代表作とされる『ドラえもん』のレヴューを書くにあたって、初めての「傑作」は何だろうと考え、本作『白ゆりのような女の子』(1970年)を思いついた。個人的な好みと、先にレヴューを書いた『ノスタル爺(じい)』→ココ)との、まるでコインの表と裏のような関係から、本作を選んだ。また、『ノスタル爺(じい)』も、ぜひ読んでいただきたい。
 幼稚園の頃に亡くなった、おばあちゃんに会いたくなったのび太は……。亡くなった大切な人に、もう一度、会いたいと思っている人には、ぜひ読んでいただきたい。


本作を読むために

 すぐに入手可能ものとして、「てんとう虫コミックス」の『ドラえもん 第4巻』がある。「藤子・F・不二雄大全集」の『ドラえもん1』にも収録されているが、これは、コマ割りを変更した改訂版である。また、両者とも、編集方針として、差別的な表現を修正しているので、現在、オリジナルの状態で読むことは、かなり困難である。
 今回、「てんとう虫コミックス」の第52刷を入手したので、第162刷との比較をしたが、「けっこん」が「結婚」に改められている程度で、本作に関しては、新しい版でも、ほとんど問題はない。
 なお、この第52刷に収録の『世界沈没』には、「気ちがいかと思われる。」と言うセリフがあり、ほぼ、オリジナルの状態が保たれていることを推測できる。


藤子不二雄 ドラえもん 第4巻
☆秘蔵の単行本
 左:1980年 第52刷
 右:2008年 第162刷
てんとう虫コミックス
藤子・F・不二雄 ドラえもん 第4巻
1974年11月1日 初版発行
発行所:株式会社 小学館
価格:390円+税
ISBN4-09-140004-3

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(てんとう虫コミックス 第4巻)
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(藤子・F・不二雄大全集 1)
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