『ウルトラQ』
第5話
『ペギラが来た!』


1966年1月30日放送 円谷プロダクション制作
監督:野長瀬三摩地 脚本:山田正弘
出演:田村奈巳、佐原健二、松本克平、黒木順、伊吹徹、森山周一郎、石坂浩二、ほか


ジャブ気味にショート・レヴュー(多少、ネタバレ)

 モノクロ映像&モノラル音声は、多分に想像力で補完するらしく、吹雪の吹き荒れる雪原の無限の拡がりと、その対極である、基地内の密室的な閉塞感に、リアリティと言うか、「怖いほどの臨場感」を感じてしまう ( ̄□ ̄;) 終始聴こえる風の音に秘密があるのかも知れない (〃∇〃) 南極の吹雪とか、雪原とか、基地とか、ペギラを包む寒気とか、異様な気合いで作り込まれている一方で、砕氷船が絵だったりするのも「味」だし (*´∀`)
 で、25分の作品でありながら、その構成は完璧で、事件の発生、謎解き、ペギラとの闘い、エンディングと、実に緻密に描かれている (≧∇≦)
 何かと「科学的に」反論していた、美声でヒゲの副隊長(黒木順、内海賢二による吹き替え)が、ペギラとの闘いの土壇場で、あまりに情けナいのと対照的に、初老の隊長(松本克平)は、まさに「豪傑」である (≧∇≦) 美男ではナいが、キリヤマ(ウルトラ警備隊)や伊吹(MAT)を彷彿させる存在感だ (〃∇〃) やはり、ビビッてしまい、万城目に「邪魔だ!」と、ぶっ飛ばされる隊員が、森山周一郎かしら??? この隊員も味がある (・∀・)
 そして、主演の久原隊員(田村奈巳)の青い焔のように、静かに熱く燃えるまなざしが、圧巻だ ( ̄□ ̄;) あえて、お調子者の由利子&一平を出さず、万城目と久原隊員の死と隣り合わせの男と女の愛を匂わせつつも、何も起こさナいあたり、本物の大人のドラマなのだ (〃∇〃) 一方、久原隊員に迫る、錯乱した伊東隊員(伊吹徹)の変態的笑いは、まさに、あっちの表現であり、子供番組でナかったら、もっと先まで演ったに違いナい ( ̄□ ̄;)
 やはり、『プロジェクト・ブルー』野長瀬三摩地監督は、さすがだな (〃ノ∇ノ) 面白いのに、ストイックなところは、まさに、初期の黒澤明みたいじゃナいか (≧∇≦)
 ちなみに、前半と後半で髪型を変える久原隊員だが、「女らしさ」を見せる後半が、別人のようにカワイイぞ (〃∇〃)


  Ver. 0.10 2012年05月22日24時38分、完了。 ←今ココ


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ウルトラ1800 ウルトラQ Vol.2
モノクロ、102分、片面・2層
モノラル&2chステレオ音声、スタンダードサイズ
発売日:2008年12月19日
発売元:株式会社 円谷プロダクション
販売元:バンダイビジュアル株式会社
価格:1890円(税込)
型番:BCBS-3400
(収録内容)
 第5話 『ペギラが来た!』
 第6話 『育てよ! カメ』
 第7話 『SOS富士山』
 第8話 『甘い蜜の恐怖』
 封入特典
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